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立喰いそば(さとう) [蕎麦・饂飩]

私はそば好きである。妻の実家の本家(ああややこしい!)が、長野県大町市の老舗のそば粉屋(倉科製粉所)ということもあり、そば粉を取り寄せて、そば打ちをやったりもする。好きなそばは、田舎系の生粉打ちの太いそばそばであるが、一方、いかにも安っぽい立喰いそばも、実は大好きだったりする。旅先や仕事先の駅で、慌ただしくすすりこむそばが、なんとも美味しい。かつて、美味しいと思った立喰いそばは、ある2月の夜、夜行列車で到着した吹雪の青森駅のホームで、青函連絡船に乗り込む前にすすりこんだ立喰いそば。米原駅のホームで買い、列車に持ち込んで食べた使い捨て丼のそば。乗り継ぎの合間に食べた、西武所沢駅1番線の立喰いそば。味がどう、と言うより、むしろそのシチュエーションで、強烈な記憶として残っている。そんなこともあり、本格のそばから見れば邪道かもしれないが、私は立喰いそばが好きなのである。最近気に入っているのは、自宅近くのJR中央線三鷹駅北口ロータリーに面してある、「立喰いそば さとう」の天ぷらそば。と言っても、屋号がどこかに書いてあるわけではなく、たまたまカウンター近くのレジ横にある伝票差しに突き刺してある納品伝票の宛名をのぞき見て、やっと屋号を知ることができたぐらいで、ここでそばをたぐる客のほとんどは、「さとう」という屋号を知らないと確信している。ここの天ぷらそばは、340円。近畿圏に数多く出店している「都そば」の天ぷらそば290円と比べると少し高いが、これは「都そば」が安すぎると言うべきであって、「さとう」の天ぷらそばが安いことには違いない。で、種のかき揚げ天ぷらは、目の前の中華鍋で揚げている完全自家製。玉葱主体で(と言うかほとんど玉葱だけで)、大きさも形も、とにかくまちまちな、言ってみれば「いい加減」なものであるが、この天ぷらそばが、なんとも言えず美味い。上述の納品伝票ののぞき見で、かけ汁は1缶6,900円の「つゆの素(喜多口)」使用、そばはむらめん(株)の1玉190g37円(変動)の「茹でそば」だとわかっているが、それがなんとも美味しいのである。三鷹駅構内には、かつては「かいじ」、その後つい最近までは「小竹林」というJR直営系の立ち喰いそば屋があって、いずれもそれなりに美味しかったのだが、結局は構外の「さとう」に負けたようで、ついに(株)日本レストランエンタプライズの「彩花庵」に変わった。平日は終電頃(午前1時30分!)までやっている「さとう」は、本当に有り難い。

 所在地 東京都武蔵野市中町1-14-1
 最寄駅 JR中央線三鷹駅北口ロータリー
       TEL 0422-51-5964

立喰いそばさとう「天ぷらそば」2.jpg
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