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スープ入焼きそば [ラーメン]

私の知人に、佐々木彦兵衛という人がいる。この人は、江戸時代から続く裏千家出入りの数少ない茶釜職人で、京都三条柳馬場で恵宝堂というお店を営んでおられる。最近では、イギリスの大英博物館から招かれて、日本の御釜師として初めて講演をするなど、ワールドワイドに活躍されている方でもある。実は、私はある民放プロデューサーから紹介されて、この人のウェブ・サイトの制作を請け負ったのであるが、この佐々木彦兵衛氏、天皇家から拝領して代々受け継いでいる名前を「釜彦」と言い、その六代目にあたる。そこで、「釜彦」でインターネット検索を行なうと、上位にずらっと並ぶのが、栃木県那須塩原温泉にある「釜彦食堂」なのである。ウェブの構築作業をしている時は、「まったく邪魔だなあ」と迷惑に思っていたものである。この食堂、名物は「スープ入焼きそば」であり、記事を読んだだけでは「なんじゃ、それ?」という感じであったが、比較的最近のグルメ雑誌「dancyu」に採り上げられ、さらに某テレビ番組で、商売敵の「こばや」が登場するに至って、俄然興味が湧いてきた。といっても、なかなか、那須塩原まで行くのは容易ではない。雑誌によると、ここの「スープ入焼きそば」は、もう50年も前に、まだラップが開発されていなかったため、出前の時に焼きそばについていたスープがこぼれてどうしようもなかったことがきっかけで、それじゃあ、一緒にしてしまえ、ということでできたとか。比較的あっさり目の焼きそばを、醤油ラーメンのスープに入れたもの、ということなので、とりあえず、うちで作ってみた(正確に言うと、妻に作ってもらった)。市販の焼きそばを具材とともに炒め、あっさり味のオタフク焼きそばソースで味付けし、市販の醤油ラーメンのスープに入れてみたのである。家族はみんなキワモノ扱いだったので、私だけ食べてみたのだが、これがなかなかいけるのである。ラーメンのようであり、かと言ってラーメンではなし。ソース味が生きた美味しいラーメンといった感じであった。自宅で、適当に作ってみたものでもそうなので、本場の釜彦食堂のそれは、さぞ美味しいのだろうと思った。休日には長蛇の行列ができることもあると言う。さもありなん、と思う。
スープ入焼きそば.JPG

ラーメン・こってり・並(天下一品多摩ニュータウン店) [ラーメン]

前に、京都の本家第一旭たかばし本店のラーメンを紹介した。それよりはずっと後発組だが、京都を代表するラーメンをもうひとつ。全国にチェーン展開しているため、むしろこちらの方が有名だと思うが、「天下一品」である。やはり屋台から始まったこのお店は、京都北白川に本店がある。有名店だから、ご存知の方が多いと思うが、ここのラーメンのスープは独特。鶏ガラベースでたくさんの野菜を煮溶かし、ドロドロのゲル状になったスープは、かつては「一円玉が沈まない」とか「立てた箸が倒れない」などと評された。さすがに最近は少し薄くなったようだが、それでも、一般のラーメンと比べると、これが同じラーメンかと思うほどである。しかし、ドロドロのもとが野菜なのだから、見た目に反して意外にあっさりした味である。とは言え、濃い味であるには違いない。毎日空輸される九条葱がのっかっているのも、京都のラーメンらしい。やはり、京都人は、濃い味が好きなのである。このラーメンに、薬味の「とうがらし味噌」を大量にぶち込んで食するのが私の流儀。上京したばかりの頃の東京には、池尻店と江古田店しかなく、私は池尻店まで足を伸ばしていたが、最近は、電車で一駅の吉祥寺店か、駐車場のある多摩ニュータウン店に通っている。
  所在地 東京都八王子市松木34-4
  最寄駅 京王相模原線京王堀之内駅


ラーメン(本家第一旭たかばし本店) [ラーメン]

京都に住んだことのない人が、京都のラーメンと聞いてまずイメージするのは、おそらく薄い醤油味のスープに極細の麺が入った、いわゆる「京風ラーメン」であろう。今から20年ほど前に首都圏を中心に大流行し、現在も健在である。しかし、あれはあくまでも京都のイメージから東京で創作された「京風」であって、「京都の」ラーメンではない。私は、中学~高校~予備校と8年間を京都で暮らし、今でも、毎年数週間は京都にある別宅に滞在するが、京都の人は「京風ラーメン」を食べないものである。京都で昔から好まれたラーメンは、九条葱がたっぷり乗った濃い味のラーメン。京都駅近くの高橋に並ぶ新福菜館本店と本家第一旭たかばし本店が、その本流である。味はそれぞれ個性があるが、いずれも濃い味であることには違いない。私は、どちらかというと、本家第一旭の方が好みである。
  所在地 京都市下京区高倉通り塩小路下ル東塩小路向畑町845 
  最寄駅 JR東海道本線京都駅


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